セレウス菌の症状とはどういったものか、感染経路や予防法は

セレウス菌の潜伏期間

非常にしつこく強いセレウス菌による食中毒は、日本でも多く見られているものです。ところで、細菌やウィルスは感染した後潜伏期間と呼ばれる、何も症状を示さない期間が存在します。セレウス菌による感染は、どのくらいの潜伏期間なのでしょう。下痢型、嘔吐型それぞれでまとめてみました。

セレウス菌食中毒嘔吐型の潜伏期間

時計嘔吐型のセレウス菌は、体内に感染してから約30分-6時間の潜伏期間があります。そして、6時間-1日ほど症状がつづきます。下痢型に比べて、大変症状の発症が早いことがわかります。この時間であれば、まだ食物は胃に到達して消化を行っている最中であり、結果として便としてでなく、嘔吐として口から排出されることになるのです。しかし、症状が長くて1日というのは比較的食中毒の中では短いほうかもしれません。とはいえ、嘔吐型のセレウス菌は非常に熱に強いという性質を持っているため、なかなかその駆除も大変であることが多く、特に夏場などは感染の機会が非常に多いといえるでしょう。体力のない子どもや病人、高齢者がいるご家庭では気をつけたいところです。






セレウス菌食中毒下痢型の潜伏期間

045617下痢型のセレウス菌は、体内に感染してから6-15時間の潜伏期間があります。そして、約12-24時間症状がつづきます。つまり、食べてすぐに症状が現れるものではなく、ちょっと落ち着いて食事のことなどすっかり忘れたころにやってくるのが特徴です。というのも、下痢型のセレウス菌は、主に腸の中で増殖し、下痢を引き起こす毒素を大量に産生するためです。口から食べた食物が食道を通って胃、十二脂腸へと進み、最終的に腸内へと進んだ段階で増殖するためです。もともと、自然界にも存在するセレウス菌ですが、腸の中に多く見つかっていることからも、この部位が繁殖しやすいことがわかりますね。また、持続期間は2日にわたることもあることから、意外としつこく尾を引くことがわかり、厄介です。

まとめ

一口にセレウス菌の食中毒といっても、それぞれのタイプによって、その発症時期から持続する時間もまちまちであることがわかりますね。上から出るのか、下から出るのか、によって食物の進み具合がわかりますから、食べた食事の内容が火をとおしているか生ものかをあわせることによって、発症の時期を予想することができるかもしれません。いずれにしろ、しっかりとした食品管理と調理まわりの衛生は必須であることがご理解いただけたのではないでしょうか。