セレウス菌の症状とはどういったものか、感染経路や予防法は

セレウス菌食中毒の原因食品とは

食中毒の原因としてセレウス菌が最近話題に上っています。常在菌であるものの、その症状はなかなかしつこいのが特徴です。そんなセレウス菌の特徴をちょっとご紹介していきます。

加熱調理後も危険(芽胞菌)

セレウス菌は熱に強いことがひとつの大きな特徴です。このため、たとえ火を通した食材であっても、セレウス菌が感染してしまっているものは、毒素をもっている可能性があります。ところで、どうしてセレウス菌は熱に強いのでしょうか。それは、セレウス菌の成長する過程に秘密があります。通常セレウス菌は食物に感染し、その中で自らを増殖させていきます。しかし、加熱など一般的に最近にとって不利な状況となったとき、セレウス菌は自らの身体を芽胞とよばれる形に変形させるのです。芽胞は細胞にとってその設計図とも呼ばれるDNAを含んだ核をはじめ、細胞全体を強固な膜で覆いこみます。

主婦この期間はセレウス菌は増殖しませんが、なんと100度の熱にも30分以上耐えることができる強度を誇るのです。嵐が過ぎ去った後、具体的には調理されて私たちの口に入るころには温度もさめていることが多く、環境が穏やかになると改めて芽胞から発芽して、自分自身を増殖させるのです。特に作った後しばらく放置してほのかに暖かい食材などは、まさに絶好の繁殖場所といえるでしょう。




農作物・穀物に多い

オムライスでは、セレウス菌は具体的にどのような食材にもっとも感染しやすいのでしょうか。熱に強いセレウス菌ですから、感染する食物は過熱・非加熱を問いません。中でも、チャーハンやスパゲティなどの炭水化物で一度火を通したものによく感染するのが特徴です。

オムライスなどの卵を使ったもの、すし、握り飯、カレーライスなどいずれも米をつかった料理を好むため、油料理はなるべく作りおきしないで一気に食べてしまうことが大切です。また、豆腐のおからや麦などの穀物、野菜などにも感染しやすく、セレウス菌の由来も、この穀物から来ているそうです。一方で、よく多くの菌が繁殖する生野菜や生肉、魚といったものに対しても感染することが知られており、まさにさまざまな食材にリスクがあることがわかります。注意すべきは、食品によって働く毒素が若干ことなることで、炭水化物・穀物は比較的熱に強い嘔吐型の症状を出す毒素が広がります。

また、生肉や魚などには下痢型の毒素が増殖しやすいということがわかっており、とりわけ衛生状態のよい日本では嘔吐型が多いのが特徴です。つまり、米や穀物関係の料理を重点的に注意していく必要があるということですね。

まとめ

セレウス菌の感染は怖いですが、あらかじめ感染しやすい食材が少しでもわかっていると助けになりますね。せっかく作った食事で大惨事を引き起こさないためにも、扱いは清潔かつ早期飲食を念頭に行いましょう。