セレウス菌の症状とはどういったものか、感染経路や予防法は

セレウス菌のニオイってあるの

近年、日本でのセレウス菌による感染が話題となっています。院内感染や食中毒など、我々の身近な病原菌の脅威は怖いものですね。では、実際に感染したかどうか見分けるにはどうしたらよいのでしょうか。

セレウス菌はニオイで見分けられるのか

実は、セレウス菌には特徴的なニオイが存在します。よく小学校や中学校などで使われる、雑巾のいやなニオイ。思わず顔をしかめた人は多いのでしょうか。

傷んだ物を食べて腹痛を起こした人実は雑巾くさいニオイはセレウス菌が繁殖した独特のニオイであることが多いといわれています。もちろん雑巾だけではなく、台所用品やタオル、枕、シーツといった生活用品から、生乾きのこうしたニオイがするとしたら、それはセレウス菌が繁殖している可能性が高くなります。また、セレウス菌は食物に感染して、それを摂取した人が食中毒を引き起こすことは有名です。もし、食物がやや腐敗したニオイを放っていたとしたら、それはいうまでもなく「腐りかけ」の可能性が高いでしょう。そして、そういった痛みかけの食材にセレウス菌が感染する確率は非常に高いものといえます。

色はついてるの?

残念ながら、セレウス菌自体には色がついていません。当然、感染した食物がセレウス菌に感染しているかどうかは肉眼ではわからないのが現状です。しかし、科学技術の発達により、食物の欠片をもとにした細菌培養検査によって菌が存在するかどうかを判定することができます。通常セレウス菌の同定にはセレウス菌専用の寒天培地を使用します。ちょうど印鑑の朱肉のように真っ赤な色をした検査キットであることが多いでしょう。この上で菌を培養し、もし白い細菌の塊であるコロニーができており、赤色~オレンジ色に染まる場合、セレウス菌の感染であると考えることができます。




見分ける方法ってある?

セレウス菌は通常肉眼では見分けがつきません。やはり、もっとも正確にセレウス菌であると判定するには細菌培養検査を行う必要があります。
checkしかし、セレウス菌はたいてい食物に感染し、少なくとも腐敗途中の食物に感染することは非常に多いため、これが決め手となりやすいでしょう。特に、日本で多い嘔吐型毒素によるセレウス菌感染の場合、米類を中心とした穀物類での感染が多くみられます。もし、一度炊いたご飯が炊飯器の中で腐りかけていたりした場合、セレウス菌に侵されている可能性は否定できません。また、セレウス菌の感染症状として、嘔吐型では食後30分~6時間と比較的早い段階で嘔吐、悪心症状が現れることがほとんどであるため、ひとつの指標としては有効といえるかもしれません。

まとめ

肉眼で判別するのが難しいのは、細菌類全般に言えることです。幸い、衛生管理をしっかりとすることでかなり防げますから、積極的に予防を実施していきましょう。